唯一純心を捧げた彼に

久々に彼の夢を見た

彼はクラスではみんなから1目置かれてるような存在で、危ないことも平気でするような男の子で、わたしにはすごくキラキラしてみえた

なんて呼ばれてたかな

夢の中では宇佐見…?佑…?みたいな、相変わらず変わった苗字だった気がする

ディスクオーみたいな乗り物にのって

ジャンプしながら

君はわたしの町を探していた

5秒間だけ見えたって言ってたな

わたしを探してくれたことが嬉しかった


遊園地の帰り道、バスの席でだらしなく座る君も愛おしかった

そしたら後部座席にあの、渇きにでてきた名前もない女の子が佑伎のこと見てて

自分は仲いいんですって顔でわたしに声掛けてきたな

誰なの?君も、あの子も、わたしはぜんぜん知らない

最初から、名前から嘘なんて、ひどくない?

スピリチュアルを信じているの?

それとも信じたふりでわたしを騙そうとしてたの?

何も考えてたのか分からないの

生い立ちも、素顔も、どんな景色をみてたのかも

わたしにはぜんぜん分からない

話してくれた事情も、住んでいる場所も

全部全部嘘だった?

それでも、君が好きだと言った曲、よく聞いてるって言った曲だけは本物だよね?

だからそれを聞くの

さようなら、花泥棒さん